中国医学の三大古典書

中国医学は紀元前15世紀の殷王朝から周、春秋戦国時代を経て、紀元前206年~220年の漢の時代に基礎が確立しました。『黄帝内経』、『神農本草経』、『傷寒雑病論』が次々世に出て、中国医学の三大古典書と言われるようになり、現代においてもたいへん重視されています。



中国医学の基礎となる三大古典


●『黄帝内経』・・・陰陽五行説が主とする。( 医療に関する原典 )
 上巻 素問 ―― 東洋医学の基本概念が陰陽五行説に基づいて記されている理論書。
 下巻 霊枢 ―― 主に診断・治療・鍼灸術など実践的な医療技術が記されている。

                    
女性は七の倍数
「女子は七歳になると歯がはえかわり髪がのびてくる。十四歳になると生殖機能が充実してくる(天癸が来る)ので、月経は時が来ると順調に始まり妊娠可能となる。二十一歳では親知らずが生え、すべての歯が生えそろう。二十八歳になると筋骨は丈夫になり髪はながくなり、もっとも充実した身体となる。三十五歳になると顔のはりがなくなりはじめ、抜け毛が始まる。四十二歳では、顔はやつれ始め、白髪が出はじめる。
四十九歳になると天癸が尽き月経がなくなり、閉経し子供ができなくなる。」

男性は八の倍数
「男子は八歳になると髪がのび歯がはえかわる。十六歳で生殖能力が備わり(天癸が来る)、二十四歳では筋骨は力強くなり、親知らずがはえ、すべての歯がはえそろう。三十二歳になると筋骨はたくましくなり、筋肉もまた壮健となる。四十歳になると抜け毛がはじまり、歯も丈夫でなくなってくる。四十八歳になると顔はやつれ白髪が多くなる。五十六歳になると足腰
の動きも悪くなり、天癸は渇き精は少なくなる。六十四歳になると歯も髪も抜けて身体は老化する。                        (素問・上古天真論) 


●『神農本草経』・・・薬物に関する原典

365種類の生薬が上薬・中薬・下薬に分類されていました。
上薬とは、体質が合ってさえいれば、一生飲んでも副作用がなく、ますます元気になるような薬です。人参・白朮・茯苓・甘草・大棗・黄耆などあります。
中薬とは、心身のバランスをとり健康を保つ薬で、「養生薬」と呼ばれ、体質や体調に合わせて服用するもので、使い方によっては毒になることもあります。柴胡・黄芩・川芎・当帰・厚朴などあります。
下薬とは、効果もあるが副作用もあるので、たとえ病気が治らなくても適度に服用を休んだり、やめたりすべき薬です。「治療薬」と呼び、激しい作用があり有毒です。西洋薬の大半は下薬に相当すると考えられています。大黄・附子・半夏などあります。


●『傷寒雑病論』・・・湯薬の薬物療法の原典
傷寒論 ―― 急性疾病の治療書
金匱要略―― 慢性疾病の治療書